私たちはコエンザイムQ10に関する正しい知識を広めることと基礎研究を奨励するために日本コエンザイムQ協会を2002年11月1日に設立しました.協会ホームページも2003年2月1日から運用を開始しました.2005年9月2日からは,消費者を保護するために「品質認定マーク」制度を実施しています.
 コエンザイムQ10の言葉も一般によく知られるようになりましたが,その魅力をわかりやすくお伝えするためにホームページを一新することとしました.ご感想・ご意見をお寄せいただけると幸いです.

2006年5月11日 山本順寛

 おかげさまでコエンザイムQ10の認知度も大きく広がり,多数の製品も市場に出回るようになりました.現在も慢性的な原料不足の状態が続いていますが,そのためでしょうか,中には含有量が少ない商品とか,体内吸収性が疑われる商品や,さらには偽製品が出るなど困った問題も生じております.一般消費者を保護するために,優良製品を選択する目安を提供して欲しいとの声が協会にも多数寄せられておりました. そのご期待に応えるためには,協会がコエンザイムQ10サプリメント製品を審査し,これに合格した製品に「品質認定マーク(協会ロゴマーク)」をつけていただくことが最良の方法と考えておりました.様々な準備・検討を加えてまいりましたが,2005年6月9日開催の協会理事会において「品質認定マーク」の実施を正式に決定しました.
 この度,賛助会員7社から「品質認定マーク」の審査申請があり,9月2日の協会品質認定委員会で慎重に審査した結果,10商品に「品質認定マーク」の使用許諾を与えることとなりました.協会発足当時からこの日を待ちわびてきた小生にとっては感無量の一日でした. 繰り返しますが,協会「品質認定マーク」は一般消費者を保護するために設けた制度です.これが広く世間に受け入れられ,安心してコエンザイムQ10の良さを体感していただける一助となることを心から願っております.

2005年9月7日 山本順寛

 MortonらはラットをビタミンA欠乏飼料で飼育すると肝臓中に増加する物質を単離し,これが広く生物界に分布しているキノンであることから1957年にユビキノンと命名しました.同年,Craneらはウシの心筋ミトコンドリアから可逆的に酸化還元をうけるキノンを分離し,ミトコンドリアの電子伝達系に不可欠であることからコエンザイムQと命名しました.翌年両物質は同一であることが明らかになり,Folkersらはその化学構造を確定しました.コエンザイムQには活性酸素・フリーラジカルによる傷害を防ぐ最も重要な抗酸化物質の一つであると言う側面もあります.このようにコエンザイムQはわれわれの生命活動に必須の化合物ですから,体内で合成されます.しかし,加齢とともにその細胞内濃度が減少することから,欧米ではサプリメントとして補うことが盛んに行われてきました.このような背景で1997年9月に国際コエンザイムQ10協会が設立されました.現在コエンザイムQを世界に供給できるのは日本の企業だけですから,国際コエンザイムQ10協会の活動を強く支えてきました.
 日本では1974年以来うっ血性心不全の治療薬として使われてきましたが,2001年3月の食薬区分改正により日本でも広くサプリメントとして利用できることになりました.2002年6月の国際コエンザイムQ10協会の理事会で日本コエンザイムQ協会を設立することが承認されて以来,様々な準備をしてきましたが,2002年11月1日を持って正式に発足することになり感無量です.日本コエンザイムQ協会もコエンザイムQに関する正しい知識の普及と科学的研究を奨励するために精力的に活動して行きたいと決意しております.高齢化が進むなか,私たちの健康と美を護る上でコエンザイムQは切り札的な存在になると自負しております.各位のますますのご指導・ご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます.日本コエンザイムQ協会もコエンザイムQに関する正しい知識の普及と科学的研究を奨励するために精力的に活動して行きたいと決意しております.高齢化が進むなか,私たちの健康と美を護る上でコエンザイムQは切り札的な存在になると自負しております.各位のますますのご指導・ご鞭撻をどうぞよろしくお願い申し上げます.

2003年2月1日 山本順寛


学歴
 
1975年
3月
東京大学工学部反応化学科卒業
1980年
3月
東京大学大学院工学系研究科反応化学専攻博士課程修了、工学博士
1980年 6月東京大学工学部反応化学科助手
1990年 4月東京大学工学部反応化学科講師
1991年 3月東京大学工学部反応化学科助教授
1994年
12月
東京大学先端科学技術研究センター助教授
2000年
4月
東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻助教授
2003年
4月
東京工科大学バイオニクス学部教授
2005年
4月
東京工科大学バイオニクス学部長、現在に至る
その他の経歴
1997年
9月
International Coenzyme Q10 Association設立発起人・理事
2000年
10月
第11回国際フリーラジカル学会プログラム委員長
2002年
5月
日本フリーラジカル学会評議員
2002年
11月
日本抗加齢医学会理事
2002年
11月
日本コエンザイムQ協会設立発起人代表、理事長
2003年
4月
日本油化学会オレオライフサイエンス部会会長(2005年3月まで)
2003年
6月
第25回日本フリーラジカル学会会長
2003年
10月
個人HP開設